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【地図で解説】湾岸エリアはどこからどこまで?東京の3区9つの街

「湾岸エリア」という言葉を聞くと、近代的なタワーマンション群をイメージする方が多いかもしれません。

その魅力の本質を知るには、まず「どこからどこまで」という地理的な範囲を正確に把握することが重要です。

この記事では、一般的に湾岸エリアと呼ばれる江東区・中央区・港区の臨海部について、地図を使いながら9つの代表的な街の範囲とそれぞれの住みやすさを徹底解説します。

この記事でわかること

・湾岸エリアが指す具体的な範囲と定義

・地図で見る江東区・中央区・港区の9つの街の特徴

・再開発による将来性と住む前に知っておくべき注意点

目次

東京の湾岸エリアとは3区を中心とした再開発エリア

東京の湾岸エリアとは、一般的に江東区・中央区・港区という3つの区の臨海部を指す言葉です。

このエリアの最大の特徴は、かつての工業地帯や埋立地が大規模な再開発によって、計画的にデザインされた新しい街へと生まれ変わった点にあります。

どこからどこまでかという地理的な範囲

「湾岸エリア」という言葉に、法律などで定められた明確な定義はありません

一般的には、東京湾に面した江東区(豊洲・有明・東雲・辰巳)、中央区(勝どき・晴海・月島)、港区(お台場・芝浦)の3区9つの街を中心とした地域を指します。

文脈によっては、品川区の天王洲アイル周辺が含まれるケースも見られます。

これらの街は、いずれも東京湾を身近に感じるウォーターフロントに位置するという共通点を持ちます。

もとは工業地帯や埋立地だった歴史

現在のきれいに整備された街並みからは想像しにくいですが、湾岸エリアの多くはもともと工業地帯や物流倉庫が広がる土地、あるいは海を埋め立てて造られた場所です。

例えば、豊洲にはかつて石川島播磨重工業(現IHI)の造船所があり、日本のものづくりを支えていました。

1980年代後半から始まった臨海副都心開発事業などをきっかけに、これらの土地は職住近接の新しい住宅地へと大きく姿を変えていったのです。

歴史的背景を知ると、このエリアが計画都市として発展してきた経緯を深く理解できます。

タワーマンションが林立する近代的な街並み

湾岸エリアを最も象徴する風景が、空に向かって伸びる数多くのタワーマンション群です。

再開発によって広大な敷地が確保されたため、ゆとりを持った配棟計画が可能となり、開放的な空間が生まれました。

中央区晴海で開発が進む「HARUMI FLAG」は、約13ヘクタールの敷地に5,632戸の住宅が供給されるなど、そのスケールの大きさを物語っています。

電線が地中化され、歩道が広く整備された整然とした景観は、このエリアならではの大きな魅力です。

都心への良好なアクセス

銀座や東京駅、大手町といった都心の中枢へ短時間で移動できる交通の利便性も、湾岸エリアの価値を支える重要な要素です。

例えば、豊洲駅から東京メトロ有楽町線を利用すれば有楽町駅まで約8分で到着し、勝どき駅から都営大江戸線に乗れば六本木駅まで13分でアクセスできます。

鉄道網だけでなく、都心と臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)「東京BRT」が運行を開始するなど、新しい交通手段の整備も進展しています。

地図で見る江東区の湾岸エリア4つの街

江東区の湾岸エリアは、大規模な再開発によって誕生した街が多く、それぞれが独自の個性を持っています。

生活の利便性と豊かな自然環境が両立している点が、特にファミリー層から強く支持される理由です。

4つの代表的な街の特徴を比較してみましょう。

それぞれの街が持つ魅力は異なり、ご自身のライフスタイルに合わせて最適な場所を選ぶことができます。

ファミリー層に人気の豊洲

豊洲がファミリー層から絶大な人気を集める理由は、商業施設、大規模公園、教育機関が一体となって計画的に整備されていることにあります。

利便性と快適性が高いレベルで融合した街です。

街のランドマークである「アーバンドック ららぽーと豊洲」には、ファッションからグルメまで約180の多彩な店舗が集まっています。

隣接する「豊洲公園」や海沿いの「豊洲ぐるり公園」では、広々とした空間で子どもたちがのびのびと遊ぶ姿が見られます。

日常の買い物から休日のレジャーまで、すべてが徒歩圏内で完結する生活利便性の高さが、豊洲の住みやすさを象徴しています。

エンターテインメントが融合する有明

有明は、大規模なイベント施設、商業施設、そしてタワーマンションが一体となった複合開発エリアです。

常に新しい文化や賑わいが生まれる、活気にあふれた街といえます。

中心となる「有明ガーデン」には、200以上の店舗が集まる商業施設に加え、最大約8,000人を収容する「東京ガーデンシアター」や劇団四季の劇場があります。

近隣には「東京ビッグサイト」や「有明アリーナ」もあり、年間を通して多くの人々が訪れます。

エンターテインメントやショッピングを身近に感じながら暮らしたい方にとって、有明は刺激的な毎日を提供してくれる街です。

落ち着いた住環境の東雲

東雲(しののめ)は、運河に囲まれた開放感と計画的に配置されたタワーマンション群が特徴の住宅街です。

美しい街並みと静かな環境が両立しています。

隣接する豊洲や有明の賑わいから一歩離れ、落ち着いた暮らしを実現できます。

生活に不可欠な「イオン東雲ショッピングセンター」は食料品フロアが24時間営業で、時間を問わず買い物ができる利便性も備わっています。

都心へのアクセスを確保しながらも、穏やかでプライベートな時間を大切にしたい方に最適な住環境が整っています。

スポーツ施設が集まる辰巳

辰巳は、「辰巳の森海浜公園」を中心に、国際的な競技にも使われる大規模なスポーツ施設が集まっていることが最大の魅力です。

緑豊かな環境でアクティブな生活を送れます。

約30ヘクタールの広大な敷地を持つ公園には、水泳の世界大会も開催される「東京アクアティクスセンター」をはじめ、テニスコートや多目的広場などが整備されています。

ジョギングや散歩を楽しむ人々の姿も多く見られます。

日常的にスポーツを楽しみたい方や、広々とした公園で子どもを育てたいと考える家族にとって、理想的な環境がここにあります。

地図で見る中央区・港区の湾岸エリア5つの街

江東区の湾岸エリアがファミリー向けの新しい街という側面を持つのに対し、中央区・港区エリアは銀座や丸の内といった都心の中枢エリアへの近さが最大の魅力です。

交通の選択肢も多く、ライフスタイルに合わせて多彩な暮らし方を選択できます。

このエリアは、通勤時間を短縮して都心での生活を満喫したい方や、資産価値を重視する方にとって魅力的な選択肢がそろっています。

都心への近さが際立つ勝どき

勝どきエリア最大の強みは、その交通利便性の高さです。

都営大江戸線を利用すれば、六本木駅へは直通で約13分、新宿駅へも約21分で到着します。

環状2号線が開通したことで、バスでの都心アクセスも向上しました。

駅周辺にはスーパーマーケットや飲食店が集まる「晴海トリトンスクエア」があり、日常の買い物に不便を感じることはありません。

職住近接を重視し、アクティブな毎日を送りたい共働きのご夫婦に最適な環境です。

都心と直結した利便性を享受しながら、水辺の開放感も感じられる暮らしが実現できます。

新しい交通網が整備される晴海

晴海は、東京2020オリンピック・パラリンピック選手村跡地の再開発によって、今まさに新しい街へと生まれ変わろうとしています。

都心と臨海副都心を結ぶ東京BRT(バス高速輸送システム)の本格運行が始まり、交通の利便性が向上しました。

街の中心となる「HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)」は、約18ヘクタールの広大な敷地に5,600戸を超える住宅や商業施設が整備される巨大プロジェクトです。

水素エネルギーを活用したインフラなど、先進的な街づくりが進められています。

これから発展していく街で、新しいコミュニティと共に成長していきたいご家族におすすめのエリアです。

将来性にあふれるこの街は、新しいライフスタイルを求める人々にとって大きな可能性を秘めています。

新旧が共存する月島

月島は、「もんじゃストリート」に代表される昔ながらの下町の風情と、再開発によって生まれた近代的なタワーマンションが共存する、個性豊かな街です。

交通面では、東京メトロ有楽町線と都営大江戸線の2路線が利用可能です。

有楽町線を使えば銀座一丁目駅まで直通で2分と、都心へのアクセスは抜群の良さを誇ります。

人情味あふれる商店街の賑わいと、タワーマンションからの眺望の両方を日々の暮らしの中で感じられるのは、月島ならではの魅力と言えます。

都心の利便性と地域の人々との温かいつながり、その両方を大切にしたい方にぴったりの街です。

リゾートのような雰囲気のお台場

レインボーブリッジや東京タワーを望む東京湾のパノラマビューは、お台場での暮らしを特別なものにします。

このエリアの魅力は、都心にいながらにしてリゾート地のような開放感を味わえることです。

ゆりかもめやりんかい線を利用して都心へアクセスできます。

「アクアシティお台場」や「ダイバーシティ東京 プラザ」といった大型商業施設がそろい、買い物や食事には困りません。

ただし、分譲マンションは少なく、定期借地権付きの物件や賃貸が中心となります。

日々の喧騒から離れ、美しい景色に癒やされながらゆったりと過ごしたい方にとって、理想的な環境が整っています。

自宅からの眺望や周辺の景観を何よりも重視する方にとって、お台場は他のどの街にも代えがたい価値を提供します。

職住近接が叶う芝浦

芝浦は、JR山手線と京浜東北線が利用できる「田町駅」を最寄りとする、港区のウォーターフロントです。

他の湾岸エリアとは一線を画す、圧倒的な交通利便性を誇ります。

品川駅まで1駅約3分、東京駅へも約10分でアクセスでき、羽田空港への移動もスムーズです。

駅東口では「msb Tamachi(ムスブ田町)」などの大規模な再開発が進み、街の利便性と魅力はさらに向上しました。

通勤時間をできる限り短縮し、限られた時間を有効に使いたいと考える多忙なビジネスパーソンに人気のエリアです。

都心主要エリアへの軽快なアクセスを求めるなら、芝浦は有力な候補地となるでしょう。

湾岸エリアに住む前に知っておきたいこと

湾岸エリアでの暮らしは魅力的に映りますが、その特性を深く理解することが後悔しないための鍵となります。

特に、計画都市ならではのメリットと、埋立地であるがゆえのデメリットの両方を正しく把握することが重要です。

これらのポイントを踏まえ、ご自身のライフプランや価値観と照らし合わせながら、慎重に検討を進めることが大切です。

計画都市ならではの開放的な住環境

湾岸エリアの多くは、ゼロから計画的につくられた街という特徴を持っています。

これは、古くからの市街地とは異なる、整然とした住環境を生み出しました。

電線の地中化によって空が広く感じられ、歩道と車道が明確に分離されているため、子ども連れでも安心して歩けます。

また、豊洲ぐるり公園やお台場海浜公園など、都内でも有数の広さを誇る公園が複数存在するのも魅力の一つです。

このような開放感あふれる環境が、都心にいながらゆとりのある暮らしを求める人々に高く評価されています。

再開発による将来性と資産価値

湾岸エリアの大きな魅力は、現在進行形で進む再開発によって、将来にわたって街が成長し続ける期待感がある点です。

例えば、東京2020大会の選手村跡地「HARUMI FLAG」のまちびらきや、有明エリアでの大規模な複合開発など、街の価値を高めるプロジェクトが続いています。

これらの開発により、今後数年から10年単位で街の利便性や魅力がさらに向上していくと見込まれます。

こうした将来性が不動産としての資産価値にも良い影響を与える一方で、タワーマンションの供給戸数が多いため、市況の変化には注意を払う必要があります。

交通の利便性と注意点

都心へのアクセスの良さは湾岸エリアの強みですが、利用する路線や時間帯によって快適さが大きく変わる点に注意が必要です。

りんかい線や有楽町線、ゆりかもめなど複数の鉄道路線が利用できるほか、晴海と都心部を結ぶ「東京BRT」の本格運行が始まるなど、バスによる移動の選択肢も増えています

しかし、朝の通勤ラッシュ時の混雑は避けられません。

タワーマンションによっては最寄り駅まで徒歩10分以上かかるケースもあるため、物件選びの際は駅からの実際の距離と道のりを必ず確認しましょう。

埋立地としての災害リスク

湾岸エリアを検討する上で避けて通れないのが、埋立地特有の自然災害リスクです。

特に、大きな地震が発生した際の液状化現象や、台風・豪雨による高潮や洪水が懸念されます。

中央区や江東区が公表しているハザードマップでは、多くのエリアが浸水想定区域に含まれています

タワーマンションの建物自体は最新の免震・制震構造で安全性が確保されていますが、エレベーターや電気、水道といったライフラインが停止する可能性も考慮しておく必要があります。

お住まいを検討する際は、必ず自治体のハザードマップでリスクを確認し、マンションの防災設備や管理組合の対策についても調べておくと安心です。

まとめ

この記事では、東京の湾岸エリアが具体的にどこからどこまでを指すのかを解説しました。

法律などで定められた明確な定義はなく、一般的に江東区・中央区・港区の3区9つの街を中心とした地域を指すことを理解することが重要です。

ご紹介した9つの街の中から、あなたのライフスタイルに合う場所を見つけ、実際に足を運んで街の雰囲気を感じてみてください。

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