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【夏の朝活】上野恩賜公園の不忍池でハスを眺める静かな散歩|五感で味わう60分

日々の忙しさや都会の喧騒から少しだけ離れて、心穏やかな時間を過ごしたいと感じることはありませんか。

夏の早朝、上野の不忍池を訪れる散歩は、静寂の中で自分自身と向き合える特別な体験になります。

この記事では、JR上野駅から始まる約60分間の散策コースをご紹介します。

朝日に輝くハスの美しさや、水辺の生き物たちの息吹を五感で味わう方法を、具体的な見どころや時間と共に詳しく解説します。

この記事でわかること

目次

夏の早朝、不忍池を散歩する3つの魅力

日々の喧騒やデジタルデバイスから離れ、心からの安らぎを求めるなら、夏の早朝に不忍池を訪れる散歩がおすすめです。

多くの人々がまだ眠りについている静かな時間帯だからこそ味わえる、静寂の中で五感を取り戻す特別な体験がそこにあります。

これから、その3つの魅力についてご紹介します。

この3つの要素が組み合わさることで、夏の朝の散歩は、単なるリフレッシュを超えた、心に深く刻まれる時間となります。

朝日に輝くハスの花と最高のタイミングでの出会い

不忍池のハスは早朝にゆっくりと花を開き、昼頃には閉じてしまう性質を持っています。

そのため、ハスの花が最も美しく生命力に満ちあふれる姿を見られるのは早朝だけです。

例年7月から8月にかけて見頃を迎え、池の南部を埋め尽くす桃色の「ジバス」と白色の「明鏡蓮」は圧巻の光景です。

特に、朝日を浴びて葉の上の朝露がきらきらと輝く午前6時頃の光景は、思わず息をのむ美しさといえます。

2014年に整備された蓮見デッキからは、その繊細な姿を間近で観察できます。

一日の中で限られた時間にしか出会えない幻想的な風景を味わえることが、早朝散歩の大きな喜びです。

観光地の喧騒から離れた静寂の独り占め

上野は美術館や動物園、アメヤ横丁などが集まる、いつも活気にあふれた場所です。

しかし、多くの観光客が訪れる前の早朝の時間帯は、その賑わいが嘘のように静まり返っています。

上野恩賜公園は午前5時から開園しており、早い時間であればあるほど、静けさは増していきます。

聞こえてくるのは、風で木の葉が揺れる音、鳥のさえずり、そして自分の足音だけ。

この静寂が、普段は意識の外にある感覚を呼び覚まし、思考をクリアにしてくれます。

日中の賑わいを知っている場所だからこそ、朝の静寂はより一層際立ち、まるで自分だけの庭を散策しているかのような贅沢な気持ちにさせてくれます。

都会の真ん中で感じる豊かな生命の息吹

不忍池の魅力は、美しいハスだけではありません。

そこには、都会の真ん中とは思えないほど多様な生き物たちの営みが広がっています。

池の北側にある鵜の池は、都会では世界でも珍しいカワウの繁殖地として知られ、たくさんのカワウが羽を休めたり、力強く飛び立ったりする姿を観察できます。

水面に目を向ければ、悠々と泳ぐ亀や鯉の姿が見つかり、時折カイツブリやユリカモメといった水鳥たちも顔を見せてくれます。

スマートフォンの画面越しではない、本物の生命が持つ力強さや躍動感に触れることで、心が自然と満たされていくのを感じるのです。

五感で味わう60分間の朝活散歩コース

これからご紹介するのは、JR上野駅からスタートして不忍池の魅力をゆっくりと巡る、約60分間の散策コースです。

ただ歩くだけでなく、自分だけの静かな時間と向き合い、五感を研ぎ澄ませる体験ができます。

都会の真ん中とは思えないほどの穏やかな空気に包まれ、心身ともにリフレッシュできる散歩へ出かけましょう。

午前6時JR上野駅公園口から澄んだ空気の中へ

散歩の始まりは、午前6時のJR上野駅公園口です。

改札を抜けると、ひんやりと澄んだ夏の朝の空気が迎えてくれます。

多くの人々が活動を始める前の公園内は驚くほど静かで、聞こえてくるのは鳥のさえずりと木々が風に揺れる音だけです。

上野恩賜公園は午前5時から開園しているため、この時間帯はまだ人もまばらで、穏やかな一日の始まりを全身で感じられます。

蓮見デッキで楽しむ水面に映る光とハスの観察

公園を抜けて不忍池のほとりにたどり着くと、まず向かいたいのが蓮見デッキです。

蓮見デッキは、池に広がるハスを間近で観察できるように2014年に整備された木製の展望台です。

デッキに立つと、視界いっぱいのハスの葉の上で朝露が太陽の光を浴びて宝石のように輝く光景が広がります。

水面に映る空の色や、ゆっくりと花開くハスの生命力を間近に感じられる、絶好の写真撮影スポットです。

緑に映える朱色の弁天堂での静かなお参り

蓮見デッキを後にして、池の中央に浮かぶ弁天島へ向かいます。

そこには、夏の深い緑の中に映える美しい朱色の弁天堂が静かに佇んでいます。

天海僧正が不忍池を琵琶湖に見立てた際、竹生島になぞらえて築かれたこの場所は、神聖でありながらもどこか心安らぐ空気が流れています。

周囲の喧騒から切り離された空間で静かにお参りをすると、心がすっと整っていくのを感じられます。

鵜の池での野鳥たちの営みの見守り

弁天堂からさらに足を延ばすと、不忍池の北側に位置する鵜の池に到着します。

鵜の池は上野動物園の一部であり、カワウの世界でも珍しい都会の繁殖地です。

たくさんのカワウが羽を休めたり、水鳥たちが思い思いに過ごしたりしている様子を眺めていると、時間が経つのを忘れてしまいます。

スマートフォンの画面越しではない、ありのままの生命の営みに触れることで、日々のデジタル疲れが癒されていくでしょう。

散歩後に立ち寄りたい朝から営業している周辺のカフェ

約60分間の散歩で心地よく目覚めた後は、カフェで朝の時間を楽しむのがおすすめです。

上野恩賜公園内には「上野の森 パークサイドカフェ」や「スターバックス コーヒー 上野恩賜公園店」など、朝早くから営業しているお店があります。

散歩で感じた穏やかな気持ちの余韻に浸りながら、美味しいコーヒーと共に読書をしたり、今日一日の計画を立てたりする時間は、最高の贅沢になるでしょう。

不忍池のハス散歩をより楽しむための事前知識

夏の朝の散歩をより味わい深い体験にするためには、ハスの花の性質や散策のポイントをあらかじめ知っておくことが大切です。

ほんの少しの知識が、目にする風景の意味を深め、五感で感じるすべてを豊かにしてくれます。

これからお伝えする4つのポイントを押さえて、あなただけの特別な朝の時間を満喫してください。

ハスの見頃の時期と花が美しく開く時間

不忍池のハスは、例年7月中旬から8月中旬にかけて見頃を迎えます。

桃色の「ジバス」と白色の「明鏡蓮」という2種類のハスが、池の南側を埋め尽くす光景は圧巻です。

特に知っておきたいのは、花が最も美しく開く時間帯です。

ハスの花は早朝にゆっくりと咲き始め、午前7時から9時頃に最も美しい姿を見せてくれます

午後になると花びらを閉じてしまうため、ぜひ早起きして訪れてみましょう。

朝日を浴びて輝く、生命力に満ちあふれたハスの姿は、早起きした人だけが楽しめる特別な贈り物です。

散策におすすめの服装と便利な持ち物

夏の早朝散歩を快適に楽しむためには、体温調節がしやすく、歩きやすい服装を心がけることが重要です。

早朝はひんやりしていても、太陽が昇るにつれて気温はぐんぐんと上昇します。

脱ぎ着しやすい薄手のシャツやカーディガンが1枚あると安心です。

池の周囲約2kmの散策路は日差しを遮る場所が少ないため、帽子や日焼け止めも忘れないようにしましょう。

準備を整えることで、心に余裕を持って心地よい朝の散歩を満喫できます。

五感で感じたままを切り取る撮影スポット

不忍池には、思わずカメラを向けたくなる美しい風景が広がっています。

特に2014年に整備された蓮見デッキは、ハスを間近で撮影できる絶好のスポットです。

デッキに立つと、まるでハスの海に浮かんでいるかのような感覚を味わえます。

葉の上に残る朝露が太陽の光を反射して輝く様子や、水面に映る弁天堂や背景のビル群を一緒に写すと、都会の中にある自然という不忍池ならではの構図が生まれます。

風に揺れる花びらや、葉の上で羽を休めるトンボなど、心惹かれた一瞬を自由に切り取ってみましょう。

弁天島で見つかるユニークな石碑の数々

散策の途中でぜひ立ち寄りたいのが、池の中央に浮かぶ弁天島です。

朱色が美しい弁天堂だけでなく、少し変わったユニークな石碑が数多く点在しているのも見どころの一つになります。

例えば、調理されたふぐの霊を慰める「ふぐ供養碑」や、使い古された眼鏡に感謝を捧げる「めがねの碑」など、その由来を知ると興味深いものばかりです。

散策しながらこれらの石碑を探してみるのも、楽しみ方の一つと言えます。

歴史や人々のさまざまな想いが込められた石碑を巡ることで、単なる散歩が、知的な発見に満ちた散策へと変わります。

上野恩賜公園と不忍池の基本情報

散歩をより深く楽しむためには、訪れる場所の背景を知ることが大切です

ここでは、散歩の舞台となる上野恩賜公園と不忍池の基本的な情報についてご紹介します。

これらの情報を知っておくことで、散歩中に目にする風景がより一層味わい深くなるはずです。

上野恩賜公園の開園時間とアクセス方法

上野恩賜公園は、早朝から開園しているため、朝の静かな散歩にぴったりの場所です。

開園時間は午前5時から午後11時までと長く、都心にありながら思い立った時に訪れることができます。

複数の路線からアクセスしやすいため、ご自身の出発地点に合わせて便利な駅を選ぶことができます。

3つのエリアで構成される不忍池の全体像

不忍池とは、中央に弁天島を配し、遊歩道によって3つの異なる顔を持つエリアに分けられた池のことです。

池全体の面積は約11万平方メートルにも及び、それぞれのエリアで異なる風景や生き物の営みに出会えます。

この3つのエリアを巡ることで、不忍池の多様な魅力を感じ取れるでしょう。

江戸時代から続く不忍池の歴史の歩み

不忍池は、その歴史を知ることで、目の前に広がる風景に深みが加わります。

江戸時代初期の寛永寺の建立が、現在の姿の原点となっています。

1625年に寛永寺を開いた天海僧正が、この池を琵琶湖に見立てて弁天島を築きました。

以来、約400年にわたり、人々に親しまれてきたのです。

「**不忍池の蓮**」 不忍池は、上野公園の南西部にある周囲2キロメートルの池。天海僧正(1536 – 1643)は、この池を琵琶湖に見立て、竹生島になぞらえた中島を築造し弁天堂を建てた。江戸時代以来、文人墨客の集う蓮の名所として知られ、その壮観さは訪れる人々を魅了してきた。蓮の花の絵あり。 — 清水晴風著『東京名物百人一首』明治40年8月「不忍池の蓮」より抜粋

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E5%BF%8D%E6%B1%A0

戦後には一時的に水田となった時期もありましたが、人々の願いによって池の姿が守られ、現在の私たちもその美しい景観を楽しめます。

ハス以外の季節の植物とそこに暮らす生き物

夏のハスが有名な不忍池ですが、それ以外の季節の植物や、そこに暮らす多くの生き物たちの存在も大きな魅力です。

特に鳥類はカモやユリカモメなど数十種類が観察でき、中でも鵜の池のカワウは、都会では珍しい世界的な繁殖地となっています。

散歩の際には、水面や木々に目を向けて、都会の真ん中で力強く生きる彼らの姿を探してみてください。

まとめ

この記事では、夏の早朝に上野恩賜公園の不忍池を巡る、約60分間の散策コースをご紹介しました。

日々の喧騒から離れ、朝日を浴びて輝くハスの美しさを五感でじっくりと味わうことが、この散歩の最も大きな魅力です。

次の休日はぜひ少し早起きをして、不忍池でしか出会えない穏やかで特別な夏の朝を体験しに出かけてみてください。

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