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東京小金井の江戸東京たてもの園(建築園)で昭和建築散歩|見どころ7選と1日モデルコース

この記事でわかること

日々の喧騒から離れて、昭和の時代に迷い込んだような場所で散歩しませんか。

江戸東京たてもの園は、時間が止まったかのような懐かしい風景の中で心からリフレッシュできる特別な空間です。

この記事では、小金井公園にある江戸東京たてもの園の魅力を紹介します。

都電が走る下町の商店街といった見どころ7選から、1日で満喫できるモデルコース、アクセス方法まで詳しくお伝えします。

フィルムカメラを片手にノスタルジックな街並みを歩けば、きっと心に残る一枚が撮れます。

次の休日に訪れたくなる情報が満載ですよ!

目次

昭和へタイムスリップ、江戸東京たてもの園の概要

江戸東京たてもの園は、失われゆく貴重な歴史的建造物を移築・保存し、公開している野外博物館です。

園内を散策すれば、まるで時代を超えて日本の街並みを旅しているかのような感覚を味わえます。

豊かな自然に囲まれた空間で、日本の建築文化とその歴史に触れることができる貴重な場所です。

失われゆく歴史的建造物を後世に伝える野外博物館

江戸東京たてもの園は、現地での保存が困難になった歴史的価値の高い建造物を後世に継承することを目的に設立されました。

文化的価値がありながら失われる運命にあった建物を、ここに移築し、復元・保存しています。

1993年の開園から30周年を迎え、多くの来園者に日本の暮らしと文化の変遷を伝えてきました。

ただ建物を展示するだけでなく、その中で息づいていた人々の生活までをも感じられるように工夫されています。

都立小金井公園内にある30棟の復元建造物

広大な敷地を誇る都立小金井公園の中に、江戸東京たてもの園はあります

約7ヘクタールの敷地内には、茅葺き屋根の農家からモダンな邸宅まで、全部で30棟の貴重な復元建造物が点在しているのが特徴です。

それぞれの建物は、元の姿を忠実に再現するように丁寧に移築されました。

公園の豊かな緑と調和した美しい景観は、訪れる人々の心を和ませます。

江戸時代から昭和初期までの建築群を体感

園内では、江戸時代から昭和初期にかけて建てられた多様な建築物を一度に見学できます。

西ゾーンには江戸時代の農家、東ゾーンには昭和レトロな下町の商店街が広がり、歩を進めるごとに異なる時代の空気に触れられます。

茅葺き屋根の農家、格式高い邸宅、銭湯や居酒屋といった庶民的な商店など、さまざまな様式の建物が並びます。

これにより、日本の建築史の移り変わりを肌で感じ取ることが可能です。

フィルムカメラが似合うノスタルジックな街並み

園内に一歩足を踏み入れると、そこには時間が止まったかのような懐かしい風景が広がっています。

特に、都電が走り、レトロな看板が並ぶ東ゾーンの商店街は、どこを切り取っても絵になる光景です。

木造建築の温かみや、使い込まれた建具の風合いは、フィルムカメラの柔らかな描写と相性が良いです。

日常の喧騒から離れ、ノスタルジックな雰囲気に浸りながら、心に残る一枚を撮影できます。

散歩で感じる昭和の風景、江戸東京たてもの園の見どころ7選

江戸東京たてもの園は、大きく3つのゾーンに分かれており、それぞれで異なる時代の雰囲気を楽しめます。

一番の魅力は、歩き進めるごとに移り変わる街並みを体感できることでしょう。

どの建物も細部までこだわりが感じられ、フィルムカメラを構えれば、どこを切り取っても絵になる一枚が撮れます。

1. 都電が走る下町情緒あふれる東ゾーンの商店街

園内に入ってまず訪れたいのが、昭和の活気あふれる下町の商店街を再現した東ゾーンです。

道の真ん中には実際に渋谷駅前で使われていた都電7500形車両が展示されており、まるで映画のセットに迷い込んだかのような気分を味わえます。

商店街のお店は、外から眺めるだけでなく中に入ることもできます。

当時の暮らしぶりを想像しながら、ゆっくりと散策するのがおすすめです。

2. アニメ映画の舞台モデルともいわれる銭湯「子宝湯」

東ゾーンの商店街でひときわ存在感を放つのが、立派な唐破風屋根が特徴の銭湯「子宝湯」です。

ここは宮造り(みやづくり)という、神社仏閣の建築様式を取り入れた典型的な銭湯建築です。

昭和4年(1929年)に足立区千住に建てられたこの建物は、有名なアニメ映画の舞台モデルになったことでも知られています。

高い天井の脱衣所や、富士山のペンキ絵が描かれた浴室など、内部の隅々まで見学できます。

細やかな装飾や使い込まれた木の床から、かつて地域の人々の社交場として賑わった温かい雰囲気が伝わってきます。

3. モダニズム建築の傑作「前川國男邸」

センターゾーンに佇む「前川國男邸」は、日本の近代建築の発展に貢献した建築家、前川國男が自らの住まいとして設計した建物です。

華美な装飾を排した、シンプルで機能的なデザインが特徴です。

この邸宅は戦時下の昭和17年(1942年)に建てられました。

物資が統制される中で、吹き抜けの開放的な居間を中心に据えた設計は、今見ても新鮮な驚きがあります。

木の温もりと柔らかな光に包まれた空間は居心地が良く、洗練された暮らしのヒントが見つかります。

4. 武蔵野の農村風景が広がる西ゾーンの茅葺き屋根

にぎやかな東ゾーンとは対照的に、西ゾーンには穏やかな時間が流れています。

ここには茅葺き屋根(かやぶきやね)の農家が点在し、かつての武蔵野の農村風景が広がります。

江戸時代からこの地で農業を営んできた農家の住まいを移築しており、中には300年以上前に建てられた歴史ある家屋も存在します。

土間や囲炉裏、縁側など、日本の原風景ともいえる空間に心が和みます。

縁側に腰掛けて庭を眺めていると、都会の喧騒を忘れ、ゆったりとした時間の流れを感じられます。

5. 明治期に建てられた洋館「デ・ラランデ邸」

西ゾーンの一角にあり、ひときわ目を引くのが「デ・ラランデ邸」です。

元々は新宿区信濃町にあった木造3階建ての洋館で、その美しい佇まいから多くの来園者を魅了しています。

この建物は、1910年頃に気象学者の北尾次郎が自邸として設計し、その後ドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデが住んでいました。

1階部分はカフェ「武蔵野茶房」になっており、クラシカルな雰囲気の中で休憩できます。

歴史ある洋館で過ごすティータイムは、散策の疲れを癒してくれる特別な時間になるでしょう。

6. レトロな看板が目を引く文具店「武居三省堂」や居酒屋「鍵屋」

昭和レトロな東ゾーンの中でも、特に写真好きの心をくすぐるのが、看板建築の「武居三省堂(たけいさんしょうどう)」と居酒屋「鍵屋」です。

当時の看板や商品がそのまま展示されており、まるで時が止まったかのような空間が広がっています。

「武居三省堂」は明治初期に創業した書道用品店で、たくさんの筆や硯が並びます。

「鍵屋」は台東区下谷にあった居酒屋で、江戸時代から続くお店の風情を今に伝えています。

軒先に吊るされた看板や店内の小物一つひとつに歴史が宿っており、ノスタルジックな雰囲気に浸れる撮影スポットです。

7. 企画展も開催されるビジターセンターと高橋是清邸

散策の起点となるのが、センターゾーンにあるビジターセンターです。

この建物は、紀元2600年記念式典のために皇居前広場に建てられた旧光華殿を移築したもので、それ自体が歴史的な建造物です。

館内では、江戸東京たてもの園の概要を知れるほか、「武蔵野の歴史と民俗」といった企画展も開催されています。

また、隣には二・二六事件の現場となった政治家・高橋是清の邸宅も移築されており、日本の近代史の舞台を間近に感じられます。

最初にビジターセンターに立ち寄って情報を集めることで、園内の建物の歴史的背景をより深く理解しながら散策を楽しめます。

1日で満喫するためのモデルコースと楽しみ方

江戸東京たてもの園を1日で満喫するためには、ただ順路通りに歩くだけでなく、自分なりのテーマを持って巡ることが大切です。

モデルコースを参考にあなただけの散策プランを立てる時間が、訪問をより豊かな体験に変えてくれます。

東ゾーンから巡るおすすめ散策ルート

園内を効率よく楽しむなら、昭和レトロな下町の商店街から始まる東ゾーンからのルートをおすすめします。

東ゾーンで下町情緒を味わい、センターゾーンで文化的な建築に触れ、最後に西ゾーンでのどかな農村風景に癒される、所要時間2〜3時間ほどの定番コースです。

都電が走る街並みから茅葺き屋根の農家まで、時代の移り変わりを肌で感じながら散策できます。

自分のペースで歩き、心惹かれた路地や建物のたたずまいに目を向けると、きっと素敵な発見がありますよ。

園内の食事処で味わうランチ情報

散策の途中でお腹が空いたら、園内ならではの食事を楽しみましょう。

東ゾーンの「蔵」では、昔ながらの建物の中で武蔵野うどんなどを味わえます

レトロな雰囲気の中でいただく食事は、タイムスリップ気分を一層盛り上げてくれます。

また、天気が良い日には、広大な小金井公園の芝生でピクニックするのも気持ちが良い過ごし方です。

駅周辺でお弁当やパンを買って訪れるのも良いですね。

ランチタイムも、散策の素敵な思い出の一部になります。

幻想的な夜間特別開園、紅葉とたてもののライトアップ

江戸東京たてもの園では、秋に期間限定の夜間特別開園が開催されます。

紅葉した木々と歴史的建造物がライトアップされ、昼間とはまったく違う幻想的な風景が広がります。

2025年にも開催予定の「夜間特別開園 紅葉とたてもののライトアップ」では、光と影が織りなすノスタルジックな光景が広がり、絶好の写真撮影の機会となります。

特別な夜の建築散歩は、きっと忘れられない体験になるでしょう。

鑑賞ナビアプリで建物の歴史を深く知る

建物の背景にある物語を知ることで、園内の散策はもっと深いものになります。

訪れる前には、公式スマートフォンアプリ「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ」をダウンロードしておきましょう。

このアプリを使うと、園内各所の解説を音声やテキストで確認できます。

それぞれの建物の歴史や、そこで暮らしていた人々の営みに思いを馳せながら歩けば、ただ眺めるだけでは気づけない本質的な魅力に触れられます。

あなたの建築散歩が、より一層充実したものになりますよ。

自分だけの発見があるおすすめ撮影スポット

園内はどこを切り取っても写真映えしますが、あなただけの視点で発見した風景こそが最高の作品です。

例えば、東ゾーンに並ぶ商店のレトロな看板、銭湯「子宝湯」の美しいタイル画、西ゾーンの農家の縁側から差し込む木漏れ日など、光と影が印象的な瞬間を狙ってみてください。

フィルムカメラで撮影すれば、その場の空気感まで写し取れます。

たくさんのシャッターを切るだけでなく、心に残った風景をじっくりとファインダー越しに眺める時間も楽しんでくださいね。

お出かけ前に確認、江戸東京たてもの園の基本情報

当日のプランをスムーズに進めるためには、アクセス方法やチケットの情報を事前に押さえておくことが大切です。

ここでは、来園前に知っておきたい基本情報をまとめました。

電車とバスを利用したアクセス方法

江戸東京たてもの園へは、電車とバスを乗り継いで向かいます。

JR中央線「武蔵小金井」駅、または西武新宿線「花小金井」駅からバスで約5分と、アクセスしやすい場所にあります。

バス停「小金井公園西口」で下車すると、入口は目の前です。

休日は公園を訪れる人でバスが混み合うこともあるため、時間に余裕を持って出発することをおすすめします。

車での来園と小金井公園の駐車場

車で訪れる場合は、隣接する都立小金井公園の有料駐車場を利用できます。

ただし、土日祝日は公園利用者で大変混雑するため、公共交通機関の利用を検討すると安心です。

駐車場の利用料金は最初の1時間までが400円、以降20分ごとに200円です。

満車で駐車できない可能性も考慮して、お出かけの計画を立てましょう。

チケットのオンライン購入方法

入園チケットは、当日に券売機で購入できますが、スムーズに入園できるオンラインでの事前購入が便利です。

公式サイトから購入手続きを進められます。

一般の入園料金は500円です。

公式サイトを装った偽サイトも報告されているため、アクセスする際はURLをよく確認するように注意してください。

訪問前に確認したい修繕工事情報

園内では、貴重な歴史的建造物を未来へ継承するため、修繕工事が順次行われています。

そのため、一部の建物が見学休止になっている場合があります

お目当ての建物が公開されているか、訪問前に必ず公式サイトの「お知らせ」をチェックしましょう。

事前のひと手間で、当日の散策を心ゆくまで楽しめます。

まとめ

この記事では、小金井公園にある江戸東京たてもの園の見どころや楽しみ方を紹介しました。

都電が走る下町の商店街や銭湯など、まるで昭和の時代に迷い込んだかのような風景の中で、ゆっくりと散策を楽しめます。

この記事を参考に、次の休日はフィルムカメラを片手に、あなただけの特別な時間を見つけに出かけてみませんか。

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