【地図付き】柴又帝釈天から江戸川への散歩コース決定版｜心が和む半日プラン

日々の忙しさを忘れ、どこか懐かしい風景の中で心を休めたいと感じていませんか。

柴又の散歩コースは、賑やかな参道の温かさと、雄大な江戸川の自然がもたらす穏やかさを一度に味わえる、特別な時間を提供してくれます。

この記事では、柴又駅から帝釈天参道を経て、夕暮れの江戸川河川敷へと至る半日のモデルコースを地図付きで詳しく紹介します。

名物の草だんごを味わい、歴史あるお寺で心を静め、川風に吹かれながら茜色に染まる空を眺める、五感が満たされる散歩プランをまとめました。

この記事でわかること

心和む休日の過ごし方が、きっと見つかります。

懐かしさと自然が織りなす柴又の魅力

柴又の散歩が心を穏やかにするのは、懐かしい下町の温かさと雄大な自然の開放感という、二つの異なる魅力を同時に味わえるからです。

賑やかな参道から静寂な寺、そして広大な河川敷へと歩みを進めることで、心が自然と解きほぐされていく感覚を体験できます。

スポット	雰囲気	体験できること
帝釈天参道	昭和レトロな下町情緒	食べ歩き・買い物
柴又帝釈天	静寂で荘厳な空間	お参り・彫刻や庭園の鑑賞
江戸川河川敷	開放感あふれる自然	夕景鑑賞・渡し舟・散策

これら三つの場所が織りなすコントラストが、散歩の道のりを単なる移動ではなく、心を豊かにする時間旅行へと変えてくれます。

昭和レトロな帝釈天参道の情緒

柴又駅を降りて帝釈天へと続く参道は、まるで映画『男はつらいよ』のワンシーンに迷い込んだかのような感覚を味わえる場所です。

古き良き日本の商店街の雰囲気がそのまま残っており、歩いているだけで心が温かくなります。

約200m続く道のりには、名物の草だんご店や手焼きせんべい屋、昔ながらの玩具屋などが軒を連ね、どこからともなく美味しそうな香りが漂ってきます。

威勢のいい店員さんの声も、この参道ならではの心地よいBGMです。

店舗名	名物
髙木屋老舗	草だんご
とらや	草だんご
い志い	手焼きせんべい
柴又ハイカラ横丁	駄菓子・レトロ雑貨

目で見て、香りを楽しみ、味わう。

五感をフルに使いながらのんびりと歩く時間は、日々のデジタル疲れを忘れさせてくれます。

歴史が息づく柴又帝釈天の静寂

賑やかな参道を抜けた先にある柴又帝釈天は、通称で知られていますが、正式名称は経栄山題経寺という寛永6年（1629年）に創建された日蓮宗の由緒あるお寺です。

境内は参道の活気とは対照的に、静かで厳かな空気に包まれています。

帝釈堂内殿を飾る胴羽目彫刻は、法華経の物語を一枚板のケヤキに掘り出したもので、息をのむほどの美しさです。

また、有料で拝観できる「彫刻ギャラリー」と、その奥に広がる日本庭園「邃渓園（すいけいえん）」は、時間を忘れて見入ってしまうほどの芸術性を誇ります。

見どころ	特徴
二天門	総欅造りの見事な門
帝釈堂	繊細で見応えのある木彫り彫刻
彫刻ギャラリー	仏教説話を題材にした10枚の彫刻
邃渓園	心が洗われるような美しい日本庭園

心を静かにして歴史的な建造物や美しい庭園と向き合うことで、気持ちがすっと落ち着いていくのを感じられます。

心洗われる江戸川河川敷の開放感

帝釈天の裏手から土手を上がると、そこには視界を遮るものがない広大な空と川がもたらす心の解放が待っています。

柴又帝釈天から歩いてわずか5分ほどで、それまでの下町情緒あふれる風景から一変し、雄大な自然が目の前に広がります。

どこまでも続くような土手に座って、ゆっくりと流れる川面を眺める時間は格別です。

特に夕暮れ時は、空と川が茜色に染まる感動的な風景に出会えます。

頬をなでる川風を感じながら、ただぼーっと過ごすだけでも心が満たされていきます。

見どころ・体験	特徴
矢切の渡し	江戸時代から続く都内唯一の渡し舟
夕景鑑賞	空と川がオレンジ色に染まる絶景
サイクリングロード	自転車や徒歩でのんびり散策
土手での休憩	レジャーシートを広げてピクニック

忙しい毎日の中で忘れていた、ゆったりとした時間の流れを思い出すことができます。

この開放感こそが、柴又散歩のクライマックスと言えるでしょう。

地図で巡る心を和ます半日散歩モデルコース

午後の穏やかな時間から夕暮れまで、心を解きほぐすための散歩コースを提案します。

全体の所要時間は約3時間で、自分のペースでゆっくりと歩くのにちょうど良い道のりです。

このモデルコースを歩けば、懐かしい下町の温かさと、雄大な自然がもたらす静けさの両方を味わうことができ、忘れられない休日の思い出になります。

14:00 柴又駅から始まる物語

散歩の始まりは、京成金町線の柴又駅です。

改札を出ると、映画『男はつらいよ』の寅さんとさくらの銅像が温かく迎えてくれます。

ここから、まるで映画の世界に入り込んだかのような、特別な時間が始まります。

駅に降り立った瞬間から感じる下町の空気は、日々の忙しさを忘れさせてくれるでしょう。

まずはここで深呼吸をして、これから始まる懐かしい時間への期待感を高めてください。

ここから帝釈天へと続く道は、あなたを物語の主人公にしてくれます。

14:15 帝釈天参道での五感を満たす食べ歩き

駅から数分歩くと、約200m続く帝釈天参道が見えてきます。

道の両脇には、昔ながらのお店が軒を連ね、歩くだけで心が弾みます。

お団子の甘い香りや、おせんべいが焼ける香ばしい匂いが漂い、五感を優しく刺激します。

高木屋老舗やとらやの名物「草だんご」は、ぜひ味わっていただきたい逸品です。

柔らかいお餅と上品なあんこの甘さが、歩き疲れた体に優しく染み渡ります。

温かい人情に触れながら、のんびりと食べ歩きを楽しんでください。

活気と懐かしさが共存するこの参道で、素敵な思い出を作りましょう。

15:00 柴又帝釈天での心静かなお参り

参道を抜けた先にあるのが、柴又帝釈天（題経寺）です。

荘厳な二天門をくぐると、外の賑わいが嘘のように静かな空気に包まれます。

境内では、ぜひ有料エリアにある「彫刻ギャラリー」に足を運んでみてください。

法華経の説話を基にした木彫りは、一枚のケヤキの板から彫られたとは思えないほどの立体感と迫力で、息をのむ美しさです。

美しい庭園「邃渓園（すいけいえん）」を眺めながら、心を静かに整える時間は、何よりの癒やしとなるでしょう。

お参りを終える頃には、心がすっと軽くなっているのを感じられます。

16:00 山本亭の庭園を眺める贅沢な休息

帝釈天のすぐ隣には、大正末期の趣を残す山本亭があります。

書院造と洋風建築が調和した美しい邸宅で、特に書院から眺める日本庭園の景色は格別です。

海外の日本庭園専門誌で常に上位にランクされるほどの美しさを誇ります。

広間の畳に座り、抹茶とお菓子をいただきながら、静かに庭を眺めてみませんか。

約2,700平方メートルもある広大な庭園は、光の加減で刻一刻と表情を変え、いつまで見ていても飽きることがありません。

フィルムカメラで切り取りたくなるような、美しい光景が目の前に広がっています。

ここは、時間の流れを忘れさせてくれる、特別な休息場所です。

17:00 江戸川の土手で迎える感動の夕景

散歩の締めくくりは、山本亭から歩いてすぐの江戸川河川敷です。

土手に腰を下ろすと、視界を遮るものが何もない、どこまでも続く空と川が織りなす開放的な景色が広がります。

対岸には、江戸川唯一の渡し舟「矢切の渡し」が見え、のどかな風情を感じさせてくれます。

太陽がゆっくりと傾き、空と川面が黄金色に染まっていく様子は、まさに感動的です。

心地よい川風を頬に受けながら過ごす時間は、心に深く刻まれるでしょう。

この美しい夕景が、日々の疲れをすべて洗い流し、明日への活力を与えてくれます。

散歩がもっと豊かになる柴又の立ち寄りスポット

帝釈天参道から江戸川へ向かう道のりには、散歩の時間をさらに味わい深くする魅力的な場所が点在します。

ただ歩くだけでなく、五感で楽しみ、記憶に残る体験をするために、心惹かれるスポットへ寄り道するのがおすすめです。

スポット名	特徴	こんな方におすすめ
高木屋老舗・とらや	名物の草だんごを味わえる老舗	食べ歩きを楽しみたい方
葛飾柴又寅さん記念館	映画『男はつらいよ』の世界観を体験	昭和の懐かしい雰囲気が好きな方
矢切の渡し	江戸川を渡る手漕ぎの渡し舟	のどかで風情ある景色に癒されたい方
柴又帝釈天 彫刻ギャラリー	精緻な木彫りの芸術作品を鑑賞	静かな空間で芸術に触れたい方

これらのスポットを巡ることで、柴又という街が持つ物語の深さに触れられます。

懐かしさと新発見が交差する、あなただけの散歩コースを見つけてみましょう。

名物の草だんごを味わえる高木屋老舗ととらや

柴又散歩の楽しみといえば、名物の草だんごです。

帝釈天参道には、できたての草だんごを提供するお店が軒を連ね、よもぎの豊かな香りが漂っています。

参道の中でも特に有名なのが、映画『男はつらいよ』の主人公、寅さんの実家のモデルになった「高木屋老舗」と、レトロな雰囲気で知られる「とらや」です。

2つのお店の草だんごを食べ比べてみるのも、散歩の醍醐味ではないでしょうか。

特徴	高木屋老舗	とらや
創業	明治元年	明治20年頃
映画との関連	寅さんの実家のモデル	撮影場所のひとつ
だんごの特徴	しっかりとした歯ごたえと豊かなよもぎの風味	なめらかなこしあんと柔らかい食感
店内の雰囲気	映画の世界観が残る昔ながらの風情	大正ロマンを感じさせるカフェスペース併設

どちらのお店も、店先で気軽に一本から購入できます。

温かいお茶と共に店内でゆっくり味わうひとときは、歩き疲れた体を優しく癒やしてくれます。

映画の世界に浸る葛飾柴又寅さん記念館

映画『男はつらいよ』の世界に足を踏み入れることができるのが、「葛飾柴又寅さん記念館」です。

昭和の日本が持つ温かい空気感を肌で感じられる空間が広がります。

館内には、映画で実際に使用された「くるまや」のセットが忠実に再現されています。

さらに、寅さんが旅先から送ったはがきや愛用のトランクなど、約2万点の貴重な資料が展示されているのも見どころです。

映画を観たことがある方はもちろん、作品を知らない方でも、昭和の暮らしや人情に触れられる展示を楽しめます。

懐かしい時代へ時間旅行するような、不思議な感覚を味わえる場所です。

江戸川唯一の渡し舟「矢切の渡し」の風情

江戸川の土手から見える、風情ある風景が「矢切の渡し」です。

江戸時代初期から続く、東京都内に現存する唯一の渡し舟として知られています。

柴又と対岸の千葉県松戸市を結ぶこの渡し舟は、船頭さんが手で櫓を漕いで進みます。

エンジン音のない静かな川面を、約5分かけてゆっくりと進む時間は、まるで昔の時代に迷い込んだかのようです。

川を渡る風を感じながら、のどかな景色に心を委ねてみましょう。

日常から少し離れた特別な体験は、散歩の思い出をさらに印象深いものにします。

運行日が限られているため、訪れる際は事前に確認することをおすすめします。

旅の記念になる御朱印と彫刻ギャラリー

柴又帝釈天（題経寺）は、お参りするだけでなく、芸術に触れられる場所でもあります。

旅の記念として、参拝の証である御朱印をいただくのはいかがでしょうか。

また、帝釈堂の有料拝観エリアにある「彫刻ギャラリー」は必見です。

法華経の説話を題材にした木彫りは、関東の彫物師たちが明治から昭和にかけて約14年の歳月をかけて完成させたものです。

一枚板から彫り出されたとは思えないほどの立体感と、生き生きとした人物の表情には息をのみます。

精緻な職人の手仕事にじっくりと向き合う時間は、心を静かに整えてくれます。

日本の伝統技術の素晴らしさを改めて感じられる空間です。

フィルムカメラで切り取りたい撮影場所

どこか懐かしい柴又の街並みは、フィルムカメラとの相性が抜群です。

デジタルでは表現しきれない、光と影が織りなす情緒的な風景を写真に収めることができます。

特に夕暮れ時は、街全体が温かい光に包まれる絶好の撮影時間帯です。

帝釈天参道のレトロな看板や、山本亭の書院から眺める庭園、江戸川の土手から見る夕日のシルエットなど、切り取りたい瞬間が次々と現れます。

撮影スポット	撮影できる光景
帝釈天参道	軒を連ねる店の看板と行き交う人々
柴又帝釈天の境内	二天門や帝釈堂の重厚な木造建築
山本亭の書院	庭園の緑と差し込む柔らかな光
江戸川の土手	夕日に染まる空と川面のきらめき
矢切の渡し	川を進む渡し舟とノスタルジックな風景

自分の足で歩き、心惹かれた光景をフィルムに焼き付ける体験は、この日の散歩を忘れられない特別な記憶として残してくれるでしょう。

穏やかな散歩のためのアクセスと準備

穏やかな散歩を心から満喫するためには、事前の準備が欠かせません。

特に、迷うことなく目的地に到着できるスムーズなアクセス方法を把握しておくことが、当日の心の余裕につながります。

ここでは、主要な駅からの行き方、散歩に適した服装、そして車で訪れる方向けの駐車場情報をご紹介します。

主要駅からの柴又駅への行き方

散歩の出発点となる京成金町線「柴又駅」は、都心から少し離れた場所にあるため、乗り換え情報を事前に確認しておくことが大切です。

たとえば新宿駅からは、JR山手線で日暮里駅まで移動し、京成本線、京成金町線と乗り換えるルートで約50分で到着します。

出発駅	主な経由駅・路線	所要時間の目安
新宿駅	日暮里駅（京成本線）、京成高砂駅（京成金町線）	約50分
東京駅	日暮里駅（京成本線）、京成高砂駅（京成金町線）	約45分
上野駅	京成上野駅から京成本線、京成高砂駅（京成金町線）	約25分
品川駅	京急線・都営浅草線直通、京成高砂駅（京成金町線）	約50分

いくつかの乗り換えはありますが、車窓から見える景色が次第に下町の風景に変わっていく様子も、旅の楽しみの一つになります。

散歩に最適な季節と服装

柴又の散歩は一年を通して楽しめますが、帝釈天参道の散策や江戸川河川敷の心地よい風を感じるには、過ごしやすい気候の春と秋が特におすすめです。

春には江戸川土手の桜並木が美しく、秋は空気が澄んで夕景が一層映えます。

この散歩コースでは参道の石畳から河川敷の土手まで、合計で3km以上歩くこともありますので、足元は歩き慣れたスニーカーが最適です。

季節	おすすめの服装
春（3月～5月）	長袖シャツに薄手の上着、スニーカー
夏（6月～8月）	通気性の良い服装、帽子、日焼け止め
秋（9月～11月）	長袖に羽織れるカーディガンやジャケット、スニーカー
冬（12月～2月）	防寒対策のコート、マフラー、手袋

季節に合わせた服装を心がけることで、気温の変化に対応しやすく、散歩を最後まで快適に満喫できます。

周辺の駐車場情報

車で柴又を訪れる場合、最も便利なのは帝釈天に付属する「柴又帝釈天駐車場」を利用することです。

帝釈天まですぐの場所にあり、参道や河川敷へのアクセスも良好です。

ただし、収容台数が限られているため、休日などは早い時間に満車になることもあります。

収容台数は約40台で、料金は最初の60分が400円、以降30分ごとに200円です。

駐車場名	収容台数	料金の目安（平日昼間）	帝釈天からの距離
柴又帝釈天駐車場	約40台	60分/400円	約1分
タイムズ柴又7丁目	10台	30分/220円	約3分
NPC24H柴又帝釈天パーキング	33台	40分/200円	約4分

週末や連休中は周辺のコインパーキングも混雑が予想されます。

そのため、時間に余裕をもって到着するか、公共交通機関を利用するのが確実な方法です。

まとめ

この記事では、柴又駅から帝釈天、そして江戸川河川敷へと続く、心和む半日プランをご紹介しました。

この散歩コースの一番の魅力は、懐かしい下町情緒と雄大な自然がもたらす心の解放を一度に体験できることです。

この記事の地図を参考に、次の休日は懐かしさと穏やかさが待つ柴又へ、特別な時間を探しに出かけましょう。