MENU

【初心者向け】南青山の根津美術館|庭園散策の3つの見どころと楽しみ方

南青山にある根津美術館は、美術鑑賞はもちろん、都心とは思えない豊かな自然と光あふれる建築空間を五感で味わえる場所です。

この記事では、広大な日本庭園の散策ポイントから隈研吾氏が設計した建物の見どころ、国宝を含むコレクションの魅力まで、初心者の方でも心から楽しめる根津美術館の巡り方をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

目次

都心の喧騒を忘れる南青山のオアシス、根津美術館

南青山の洗練された街並みの中に、まるで都会の騒がしさが嘘のような静かな空間が広がっています。

それが根津美術館です。

ここは美術品を鑑賞するだけでなく、豊かな緑に囲まれた日本庭園や光あふれる建築空間そのものを五感で味わえる場所といえます。

美術に詳しくなくても、ただこの場所に身を置くだけで心が穏やかになる、そんな不思議な魅力に満ちています。

この記事を読めば、あなたが根津美術館で過ごす休日がより一層特別なものになります。

初心者でも美術鑑賞を楽しめる理由

美術館というと、少し敷居が高いと感じることがあります。

しかし根津美術館は、美術の知識がなくても誰もが心から楽しめる工夫に満ちています。

その最大の理由は、美術品、建築、庭園という3つの要素が一体となり、訪れる人を優しく迎えてくれるからです。

例えば、約17,000平方メートルもの広さを誇る日本庭園は、作品鑑賞の合間に散策するだけで心が洗われます。

また、自然光が差し込む開放的な展示室は、作品との距離をぐっと縮めてくれるような感覚を味わえます。

難しいことを考えずに、まずは美しい空間を散歩するような気持ちで訪れてみてください。

きっと、あなただけの楽しみ方が見つかります。

実業家、根津嘉一郎の想いと美術館の歴史

根津美術館の礎を築いたのは、東武鉄道の社長などを務めた実業家、初代・根津嘉一郎(ねづ かいちろう)です。

彼は美術品をただ集めるだけでなく、「多くの人々と共に楽しみたい」という熱い想いを持っていました。

その遺志を継ぎ、1941年にこの美術館は開館しました

戦災による焼失など幾多の困難を乗り越え、多くの人々に美と安らぎを届け続けています。

美術館に足を踏み入れたとき、この嘉一郎の想いを感じながら作品を眺めると、また違った感動が生まれます。

国宝7件を含む日本・東洋の古美術コレクション

根津美術館のコレクションは、その質の高さで知られています。

初代・根津嘉一郎が集めた日本・東洋の古美術品を中心に構成され、国宝を7件も所蔵しているのが大きな特徴です。

2025年3月末時点で総数は7,630件にものぼり、絵画や彫刻、陶磁器、そして嘉一郎が愛した茶道具など、幅広い分野の名品が揃っています。

常設展示はなく、企画展ごとに作品が入れ替わるため、訪れるたびに新たな発見と出会いがあるのも魅力の一つといえます。

根津美術館で体験すべき3つの見どころ

根津美術館の魅力は、美術品鑑賞だけにとどまりません。

訪れる人々を魅了するのは、美術品・建築・庭園の3つの要素が完璧に調和している点です。

特に、都心とは思えないほど豊かな自然が広がる日本庭園は、日々の疲れを癒し、心を穏やかにしてくれる特別な空間といえます。

これら3つの見どころを巡ることで、美術の知識がない方でも五感で楽しみ、心からリフレッシュする時間を過ごせます。

見どころ1-四季の移ろいを感じる広大な日本庭園の散策

南青山という都心にありながら、一歩足を踏み入れると静寂と緑に包まれるのが根津美術館の庭園です。

ここはただ美しいだけの庭園ではなく、「都会の喧騒から離れ、自然の地形をそのまま生かした深い森を散策できる空間」となっています。

約17,000平方メートルもの広大な敷地には、池を中心に4つの茶室や数多くの石仏、石灯籠が点在しており、歩くたびに新しい発見があります。

起伏に富んだ小径をゆっくりと散策すれば、季節ごとに変わる草花や鳥のさえずりが心を和ませてくれるでしょう。

季節の移ろいを肌で感じながら庭園を歩く時間は、何よりも贅沢な体験となります。

見どころ2-自然光と竹が織りなす隈研吾の建築美

根津美術館の本館は、世界的建築家・隈研吾氏によって設計されました。

この建物の魅力は、「周囲の自然と見事に溶け合い、訪れる人を優しく迎え入れる和のぬくもりとモダンさが共存する空間」である点です。

2006年から3年半にわたる改築工事を経て、2009年に現在の姿に生まれ変わりました。

美術館へと続く竹林に囲まれた長いアプローチは、これから始まる特別な時間への期待感を高めてくれます。

館内に入ると、大きなガラス窓から柔らかな自然光がたっぷりと差し込み、訪れる人を穏やかな気持ちにさせてくれるのです。

美術品だけでなく、この美しい建築空間に身を置くこと自体が、根津美術館を訪れる大きな喜びの一つです。

見どころ3-尾形光琳の国宝《燕子花図屏風》など珠玉の所蔵品

根津美術館のコレクションの核となるのは、「東武鉄道の社長などを務めた実業家・初代根津嘉一郎が集めた、国宝7件を含む日本・東洋の一級の古美術品」です。

コレクションの総数は7,630件にものぼり、その中には国宝7件、重要文化財93件が含まれます。

特に有名なのが、尾形光琳の筆による国宝《燕子花図屏風》です。

この作品は毎年4月下旬から5月上旬にかけて、庭園のカキツバタが見頃を迎える時期に合わせて特別に公開されます。

これらの名品をはじめ、嘉一郎が愛した茶道具の数々を通して、時代を超えて受け継がれてきた日本の美意識に触れることができます。

初心者も安心のモデルコースと庭園散策の楽しみ方

根津美術館を心ゆくまで満喫するためには、どのように時間を使い、どの順路で巡るかを事前にイメージしておくことが大切です。

広大な敷地と見どころの多さに戸惑うことなく、あなただけの特別な時間を過ごすためのヒントをご紹介します。

当日の気分に合わせて自由に散策するのも素敵ですが、おすすめのコースを知っておくと、よりスムーズに美術館の世界に浸れます。

訪問前に済ませたいオンライン日時指定予約

根津美術館を訪れる際は、公式サイトからの「オンライン日時指定予約」を済ませておくことをおすすめします。

これは、指定した時間帯に優先的に入館できる仕組みのことです。

予約をしておくことで、当日券購入の列に並ぶ必要がなくなり、貴重な時間を有効活用できます。

特に多くの人が訪れる土日や、人気の企画展の会期中は、待ち時間をなくしてスムーズに入館できるメリットは大きいといえます。

事前のひと手間で、当日は心にゆとりを持ってアートや自然と向き合えるようになります。

おすすめの所要時間と鑑賞ルート

初めて訪れる方には、鑑賞と散策を合わせて約2時間から3時間の滞在をおすすめします。

この時間があれば、展示室の作品をじっくり鑑賞し、広大な庭園をゆったりと散策してカフェで一息つくことができます。

時間に追われることなく、心ゆくまで根津美術館の魅力を味わえるでしょう。

おすすめの鑑賞ルートは以下の通りです。

このルートは一例です。

天気の良い日には先に庭園を散策するなど、あなたの気分に合わせて自由に楽しんでください。

庭園内に点在する茶室と石仏の鑑賞ポイント

根津美術館の庭園は、ただ美しいだけでなく、歴史を物語る茶室や趣のある石仏が点在している点が大きな魅力です。

これらは、初代根津嘉一郎の茶の湯への深い愛情を今に伝えています。

庭園を散策する際は、ぜひこれらの建造物や石造物にも目を向けてみてください。

自然の中に溶け込むように佇む茶室や、長い年月を経て苔むした石仏は、心を静かに落ち着かせてくれます。

一つひとつの由来に思いを馳せながら散策すると、より深く庭園の世界を味わうことができます。

緑豊かな景色を望むNEZUCAFÉでの休憩

庭園散策の合間には、ガラス張りの開放的な空間が魅力の「NEZUCAFÉ」での休憩がおすすめです。

このカフェの最大の魅力は、目の前に広がる庭園の緑を眺めながらゆったりと過ごせることです。

三方の壁が大きなガラス窓になっているため、どの席からも四季折々の美しい景色を楽しめます。

人気の「ミートパイ」や季節のケーキセットを味わいながら、鑑賞した美術品や庭園の風景について思いを巡らせる時間は、格別なものになるでしょう。

美しい景色と美味しい飲み物で、アート鑑賞の合間に心安らぐひとときを過ごせます。

鑑賞後に立ち寄れる表参道周辺のランチ情報

根津美術館で心を満たした後は、周辺エリアでのランチも楽しみの一つです。

美術館がある南青山・表参道エリアには、洗練された雰囲気のカフェやレストランが数多くあります。

アートの余韻に浸りながら美味しい食事を楽しめば、休日がさらに充実します。

美術館から少し歩くだけで、和食からイタリアン、ヘルシーなデリまで、様々な選択肢が見つかります。

美術館での感動を語り合いながら、おしゃれな空間でランチタイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。

根津美術館の基本情報-アクセス・料金・混雑状況

根津美術館を訪れる前に、アクセス方法や料金、開館時間といった基本的な情報を確認しておくと安心です。

特に、オンラインでの日時指定予約は、スムーズな入館と快適な鑑賞体験のための重要なポイントになります。

これらの情報を事前に公式サイトでチェックしておくことで、当日は心ゆくまで美術鑑賞と庭園散策に集中できます。

表参道駅から徒歩8分のアクセス方法

根津美術館への最寄り駅は、東京メトロの表参道駅です。

銀座線・半蔵門線・千代田線の3路線が乗り入れており、都内の主要な場所からアクセスしやすいのが特徴です。

最短ルートはA5出口からで、徒歩約8分で到着します。

ただし、この出口は階段しかありません。

スーツケースなど大きな荷物がある場合や、階段の上り下りを避けたい方は、エレベーターやエスカレーターが設置されているB3・B4出口を利用すると良いです。

表参道のおしゃれな大通りから一本入ると、そこは静かな住宅街です。

竹に囲まれた美術館へのアプローチを歩くだけで、これから始まる特別な時間への期待感が高まります。

開館時間と休館日の確認

訪問計画を立てる際は、必ず公式サイトで最新の開館情報を確認しましょう。

展覧会と展覧会の間の展示替期間や、年末年始は休館となります。

基本的な開館時間は午前10時から午後5時までで、最終入館は閉館時刻の30分前である午後4時30分です。

休館日は毎週月曜日ですが、月曜日が祝日の場合は開館し、翌日の火曜日が休館日となるため注意が必要です。

お目当ての展覧会がある場合は、会期をしっかりと確かめてから予定を組むことが、確実な訪問につながります。

展覧会ごとの入館料と料金体系

根津美術館の入館料は一定ではなく、開催中の展覧会の規模や内容によって変動します。

そのため、訪問の都度、公式サイトで料金を確認することが必要です。

目安として、国宝の公開などを含む大規模な特別展の場合はオンライン予約で1,500円、当日券(窓口購入)で1,600円程度です。

所蔵品を中心とした企画展では、オンライン予約で1,300円、当日券で1,400円程度に設定されることが多くあります。

当日券は予約枠に空きがある場合のみ販売されるため、確実に入館するためには公式サイトからのオンライン日時指定予約をおすすめします。

事前決済で当日の手続きもスムーズです。

駐車場の有無と公共交通機関の利用

南青山という土地柄、電車やバスなどの公共交通機関を利用するのが最も良い方法です。

美術館の駐車場はありますが、収容台数がごくわずかだからです。

敷地内には9台分の無料駐車スペースが用意されていますが、そのうち1台は障がい者優先スペースとなっています。

週末や祝日はもちろん、平日でも開館後すぐに満車になることがほとんどです。

もし車で訪れる場合は、美術館の駐車場が満車であることを前提に、周辺のコインパーキングを事前にいくつか調べておくと、当日慌てずに済みます。

混雑を避けてゆっくり過ごせる時間帯

作品や庭園と静かに向き合う豊かな時間を過ごしたいなら、平日の午前中、特に開館直後の時間帯を狙って訪れるのがおすすめです。

土日祝日は一日を通して来館者が多く、特に午後は混雑します。

尾形光琳の国宝《燕子花図屏風》が公開される毎年4月下旬から5月中旬の時期や、人気企画展の会期終了が近づくと、平日でも大変混み合います。

オンラインでの日時指定予約は、館内の混雑を緩和する目的もあります。

予約した時間帯にスムーズに入館できますが、展示室内の人の多さを避けるなら、やはり平日の早い時間帯の訪問が最善です。

まとめ

この記事では、南青山にある根津美術館の魅力を、初心者の方にも分かりやすく解説しました。

美術鑑賞だけでなく、都心とは思えない豊かな自然が広がる日本庭園や、光と竹が織りなす建築空間そのものを五感で味わえるのが、この美術館の大きな魅力です。

この記事で紹介したモデルコースやアクセス情報を参考に、まずは公式サイトで次の企画展をチェックして、穏やかな時間を過ごすための休日計画を立ててみませんか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次