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【週末2時間】平川門散歩で巡る皇居東御苑|江戸の名残を探すモデルコース

人混みを避け、静かな雰囲気で江戸城の歴史に深く浸りたいなら、皇居東御苑の散歩は平川門から始めるのがおすすめです。

この記事では、かつて大奥の女性たちが行き交った平川門を起点に、約2時間で江戸の名残を巡る散歩コースを、見どころや歴史的背景とあわせて詳しく解説します。

この記事でわかること

目次

平川門から始める散歩、静寂の中で江戸の物語を辿る時間

皇居東御苑を散策するなら、人混みを避け、落ち着いた雰囲気の中で江戸城の歴史に深く浸れる平川門から始めるのがおすすめです。

大手門のような賑わいとは一線を画し、静かな時間の中で歴史と対話するような散歩ができます。

平川門が持つ独自の魅力は、その場の雰囲気、歴史的背景、そしてアクセスの良さにあります。

これから、その3つのポイントを詳しくご紹介します。

大手門にはない落ち着いた雰囲気

江戸城の正門である大手門は、多くの観光客で賑わう場所です。

一方で平川門は、訪れる人も比較的少なく、静寂に包まれています。

そのため、自分のペースでじっくりと石垣の構造や門の造りを観察できます

鳥のさえずりや風の音に耳を澄ませながら歩けば、まるで江戸時代に迷い込んだかのような感覚を味わえるのです。

日々の喧騒から離れ、心を落ち着けて歴史散策を楽しみたい方にぴったりの出発点となります。

「大奥」へと繋がった歴史の深さ

平川門は、江戸城で将軍の御台所や側室、仕える女性たちが暮らした「大奥」の通用門でした。

毎日多くの女性たちが行き来した、華やかな歴史の舞台です。

その一方で、城内で亡くなった人や罪人を運び出すための「不浄門」という暗い側面も持っていました。

春日局の遺体もこの門から出されたと伝わっています

光と影、二つの歴史を秘めた平川門の前に立つと、江戸という時代の複雑な物語に思いを馳せることができるでしょう。

東京メトロ東西線竹橋駅からの良好なアクセス

平川門は、東京メトロ東西線「竹橋駅」の1a出口から徒歩約5分という、電車でのアクセスが便利な場所にあります。

都心にありながら、思い立ったらすぐに訪れられる手軽さが魅力です。

散策の前後には、隣接する北の丸公園を訪れたり、少し足を延ばして古書店街で知られる神保町でカフェ休憩を楽しんだりできます。

あなたの休日のプランに合わせて、柔軟にコースを組み立てられる点も大きな利点です。

所要時間約2時間、江戸の名残を探す平川門からの散歩コース

皇居東御苑の静かな入口、平川門から始める散歩は、江戸城の奥深い歴史を肌で感じられる特別な体験です。

デジタルデバイスから離れ、知的好奇心を満たしながら心を落ち着ける約2時間の散策コースを紹介します。

このルートを辿ることで、江戸時代の息吹を感じながら、あなただけの静かな時間を見つけられます。

スタート 東京メトロ竹橋駅から静寂の平川門へ

平川門は、手前の高麗門と奥の渡櫓門から成る二重構造が特徴です。

これは「桝形(ますがた)」と呼ばれる城門の形式で、敵が侵入した際に動きを封じ込めるための工夫です。

東京メトロ東西線の竹橋駅1a出口から地上に出ると、目の前のお堀を渡って徒歩約5分で到着します。

大手門の喧騒とは対照的な落ち着いた雰囲気の中、これから始まる江戸への時間旅行に胸が高鳴ります。

門をくぐる一歩から、江戸城の物語は始まります。

見どころ1 汐見坂の美しい石垣

門を抜けると、美しいカーブを描く汐見坂が続きます。

その名の通り、かつて坂の上からは東京湾の海を望むことができました。

左右にそびえる高い石垣は、場所によって石の積み方が異なります。

「打込み接(うちこみはぎ)」や「切込み接(きりこみはぎ)」といった石垣の種類の違いを観察するのも、歴史好きにはたまらない楽しみ方です。

ゆっくりと坂を登りながら、天下普請で築かれた石垣の迫力を体感してください。

この坂道が、あなたを江戸城の中心部へと誘います。

見どころ2 江戸城天守台からの眺望

江戸城の本丸跡にそびえるのが、巨大な石垣で組まれた天守台です。

1657年の明暦の大火で天守閣が焼失して以来、再建されることはありませんでした。

礎石の上に立つと、360度の景色が広がります。

眼下に広がる北の丸公園の緑や遠くに見える近代的なビル群を眺めながら、かつて徳川将軍がここから見下ろした江戸の街並みを想像してみてください。

建物がないからこそ、歴史のロマンを自由に思い描ける特別な場所です。

見どころ3 四季の彩り豊かな二の丸庭園での休憩

天守台を後にして坂を下ると、心安らぐ二の丸庭園が広がります。

9代将軍家重の時代の庭園図面を基に復元された、池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)の美しい日本庭園です。

春には桜、5月には約30品種2,000株のサツキ、初夏には花菖蒲、秋には紅葉と、一年を通して日本の自然美を楽しめます。

苑内にはベンチも多く設置されており、散策の途中で一息つくのに最適な空間です。

美しい景色を眺めながら、歩き疲れた足を休められます。

ゴール 江戸城の正門、大手門

散策の締めくくりは、江戸城の正門であった大手門からの退出です。

スタート地点の平川門とは異なる、より大きく厳重な造りを見比べることで、それぞれの門が担った役割の違いがわかります。

高麗門と渡櫓門から成る桝形門の構造は平川門と同じですが、その規模は圧倒的です。

大手門を出れば、オフィス街である大手町や丸の内はすぐそこです。

歴史散策の余韻に浸りながら、近くのカフェで今日の発見を振り返るのも良い時間の使い方です。

散策前に知る皇居東御苑の基本情報

散策を心ゆくまで楽しむためには、事前の情報収集が欠かせません。

特に、皇居東御苑はいつでも入れるわけではないため、開園時間と休園日を公式サイトで確認しておくことが大切です。

ここでは、散策前に押さえておきたい基本的な情報を解説します。

これらのポイントを頭に入れておけば、当日の散策がよりスムーズで快適になります。

皇居東御苑の開園時間と休園日

皇居東御苑は、入苑無料で誰でも散策できますが、開園時間は季節によって変動します。

訪問する時期の開園・閉園時間をあらかじめ確認しておくと、時間を有効に使えます。

また、原則として月曜日と金曜日は休園日となるため、訪問計画を立てる際には注意が必要です。

訪問前には宮内庁の公式サイトで最新情報を確認すると、急な変更にも対応できるので安心です。

苑内のトイレや休憩所の場所

広大な皇居東御苑を安心して満喫するために、トイレや休憩所の場所を地図で把握しておくと心に余裕が生まれます。

苑内には複数のトイレが設置されており、休憩できるベンチも各所にあります。

特に二の丸庭園や本丸の芝生広場周辺には、美しい景色を眺めながら一休みできる場所が豊富です。

計画した散策ルートと照らし合わせながら、休憩ポイントの目星をつけておきましょう。

散策に適した服装と持ち物

皇居東御苑は、砂利道や石畳、坂道が多い場所です。

歴史的な景観を楽しみながら快適に歩くためには、歩き慣れたスニーカーやウォーキングシューズを選びましょう。

服装は動きやすいパンツスタイルが基本です。

季節によっては日差しや寒さへの対策も欠かせません。

季節や天候に合わせた準備を整え、万全の状態で散策をスタートさせましょう。

散策後のランチや休憩におすすめの周辺スポット

約2時間の散策で歴史に触れた後は、近くのカフェやレストランで感想を語り合うのも素敵な時間です。

散策のスタート地点である平川門周辺はオフィス街ですが、最寄りの竹橋駅や少し足を延ばした神保町エリアには、落ち着いた雰囲気のお店が点在します。

ペルソナの好みに合いそうな、歴史散策の余韻に浸れる場所を選んでみました。

歴史散策の締めくくりに、お気に入りの場所でゆっくりとした時間を過ごすのもおすすめです。

江戸城の哀史を秘める平川門の歴史と構造

平川門は皇居東御苑の出入口の一つですが、単なる門ではありません。

江戸城の栄華と悲劇、その両面を見てきた歴史の証人です。

表の顔と裏の顔、二つの側面を知ることで、門をくぐる一歩が特別な時間旅行の始まりに変わります。

この門の歴史を紐解くと、あなたの皇居東御苑散歩は、より物語性にあふれた体験になるでしょう。

大奥の通用門としての華やかな顔

平川門は、江戸城三の丸に位置し、大奥に最も近い通用門でした。

「大奥」とは、江戸城で将軍の正室や側室、そして彼女たちに仕える数千人の女性たちが暮らした、男子禁制の空間を指します。

将軍の生母や正室が外出する際に使われたため、華やかな行列がこの門を通り抜けることもあったのです。

門を前にすると、着飾った女性たちの賑やかな声や、歴史ドラマで描かれるような雅な情景が目に浮かぶようです。

「不浄門」と呼ばれたもう一つの側面

華やかな顔とは対照的に、平川門は城内で亡くなった人や罪人を運び出すための「不浄門」という、もの悲しい別名も持っていました。

江戸城内で起きた「江島生島事件」で処罰された大奥の女性たちも、この門から城外へ出されたと伝えられています。

忠臣蔵で知られる浅野長矩の遺体も、この門を通って運び出されたという記録が残っているのです。

きらびやかな歴史の裏側にある、人々の哀しみを静かに物語っています。

敵の侵入を防ぐ桝形門の堅固な造り

平川門は、二つの門を直角に配置し、四角い広場で囲むことで敵の侵入を食い止める「桝形門(ますがたもん)」という形式で造られています。

手前にある「高麗門(こうらいもん)」を突破した敵は、続く「渡櫓門(わたりやぐらもん)」までの四角い空間に閉じ込められ、周囲の櫓や石垣の上から攻撃を受ける仕組みです。

この堅固な造りを間近で見ると、江戸城が天下泰平の世においても、いかに防御を重視した拠点であったかがよく分かります。

散歩の際には、ぜひこの防御の工夫にも注目してください。

まとめ

この記事では、人混みを避けて江戸城の歴史に深く浸りたい方へ、大奥の通用門であった平川門から始める約2時間の散歩コースをご紹介しました。

静かな雰囲気の中で、江戸時代の物語を感じられるのがこのルートの魅力です。

この記事を参考に、次の休日は平川門から江戸の物語を辿る散歩に出かけてみてください。

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